カケラ〜それは大切なキミとの思い出

BACK NEXT 


リヴァルの場合03




 たくさん話をした。
 カレンの見てきたもの、体験したこと

 そして知っていること

 クラブハウスに俺とカレン、そして仕事帰りの会長と3人集まって夜遅くまで語り合った。

 最初は気丈に話していた。
 出生のこと、母のこと、兄のこと、ゼロのこと、黒の騎士団のこと、ブラックリベリオンのこと、一年間どうしていたか、

 ゼロが戻ってきたときのこと、一度ブリタニアにつかまったこと

 ロロのこと、ナナリー総督のこと、ジノのこと、アーニャのこと

 スザクのこと、   ルルーシュのこと

 ゼロレクイエムのこと

 話ば話すほどカレンの声に涙が混じる。

 まだ彼女の心には悲しみのしこりが残っているだろう。

 でも、彼女は日に日に笑顔を見せるようになった。それを見て思ったんだ。

 女の子は強いよなって…



「おせぇよ、待ちくたびれたぜ!」
 そういって笑いながら返事を返す。
「ほんとにごめん。」
 そういって彼女も笑う。

 ずっと一人学園に残り、いなくなっていく人を見続けた。見るだけしかできなかった。

 これが俺のほしかった 日常

 笑いあい、言葉を交わす、たったそれだけのこと

 カレンはいつもの定位置にすわり、テレビに電源を入れた。

 そこに映っているのは絶賛仕事中の会長と、ピンク色のかわいらしいドレスに身に纏い、車椅子の上で毅然と背筋を伸ばしている少女

 そして車椅子を押す 漆黒の衣装に仮面を纏った男

 「あっ!扇さんだ…」

 もう一人、彼らの反対側から歩み寄る新しい日本の首相。彼は黒の騎士団のメンバーで、カレントは旧知の仲らしい…
 ヴィレッタ先生の結婚相手だといわれたときは本当に驚いたが、並び立つ二人は本当に幸せそうで…

 俺は見ていられなかった
 


BACK NEXT 

ブラウザを閉じてお戻りください。