たくさん話をした。
カレンの見てきたもの、体験したこと
そして知っていること
クラブハウスに俺とカレン、そして仕事帰りの会長と3人集まって夜遅くまで語り合った。
最初は気丈に話していた。
出生のこと、母のこと、兄のこと、ゼロのこと、黒の騎士団のこと、ブラックリベリオンのこと、一年間どうしていたか、
ゼロが戻ってきたときのこと、一度ブリタニアにつかまったこと
ロロのこと、ナナリー総督のこと、ジノのこと、アーニャのこと
スザクのこと、 ルルーシュのこと
ゼロレクイエムのこと
話ば話すほどカレンの声に涙が混じる。
まだ彼女の心には悲しみのしこりが残っているだろう。
でも、彼女は日に日に笑顔を見せるようになった。それを見て思ったんだ。
女の子は強いよなって…
「おせぇよ、待ちくたびれたぜ!」
そういって笑いながら返事を返す。
「ほんとにごめん。」
そういって彼女も笑う。
ずっと一人学園に残り、いなくなっていく人を見続けた。見るだけしかできなかった。
これが俺のほしかった 日常
笑いあい、言葉を交わす、たったそれだけのこと
カレンはいつもの定位置にすわり、テレビに電源を入れた。
そこに映っているのは絶賛仕事中の会長と、ピンク色のかわいらしいドレスに身に纏い、車椅子の上で毅然と背筋を伸ばしている少女
そして車椅子を押す 漆黒の衣装に仮面を纏った男
「あっ!扇さんだ…」
もう一人、彼らの反対側から歩み寄る新しい日本の首相。彼は黒の騎士団のメンバーで、カレントは旧知の仲らしい…
ヴィレッタ先生の結婚相手だといわれたときは本当に驚いたが、並び立つ二人は本当に幸せそうで…
俺は見ていられなかった