カケラ〜それは大切なキミとの思い出

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リヴァルそしてカレンの場合04




こんなこと思ってはいけないと分かっている。
 
 彼は誰もが幸せであることを望んだ。
 
 だからこんなこと思っちゃいけないんだ。

 でも・・・ なぜ彼はあんなにも幸せそうなのだろうか。
 
 カレンから聞いた。
 かつての黒の騎士団幹部、扇要はルルーシュを裏切った。
 
 あの時彼の運命は再び捻じ曲げられた。
 
 弟を亡くし居場所を失くした。

 あのことが無かったら彼は今も生きていたかもしれない。
 
 もしなんて何も意味はないけれど思わずにはいられない。
 
 そうして彼はゼロレクイエム、死への道を歩き始めたのになぜ彼はあんなにも幸せそうなんだろう。
 
 美人の奥さんがいてもうすぐ子どもが生まれて今は首相という地位を持っている。

 なんだよ。
 こんな不公平な事ってありかよ。

 だって、だってこの世界を作ったのはルルーシュだろ?
 平和で幸せで自由なこの世界を明日を作ったのはルルーシュだろ?

 スザク、だろ?
 
 なのにそこで何してんだよ。
 仮面をかぶって何してんだよ。

 スザク…

 ************
 「あっ!扇さんだ…」

 リヴァルと生徒会室のテレビを見ていると映ったのはちょうど行われているナナリーの日本来日の生中継だった。

 そこで出迎えている人の中に見知った顔を見つける。

 新しい超合衆国によってこの日本の新たな首相として迎えられた。

 扇さん

 それはとても喜ばしいことだったし結婚式にも駆けつけた。

 けど、 いや人のことは言えない。

 私は彼を信じることが出来なかった。

 あの時信じられなかった私に、彼をなじる資格は無い。

 彼を裏切り、捨てて、なのにどうして?

 彼にこの国を守る資格があるの?
 日本を守ったのは黒の騎士団じゃない。

 扇さんじゃない。
 
 ルルーシュとスザク。

 二人が命を懸けて守った世界。

 画面の端に映った黒衣に眼をすがめる。

 そこで、そこで何してんのよ…


 馬鹿スザク…
 


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